縁の下の力持ちの栄養素は?
連日の猛暑で、夏バテ気味の方も多いのではないでしょうか。
食欲が落ちてしまいがちなこの時期ですが、暑い夏を乗り切るためには十分な栄養の摂取が必要です。
今回は、縁の下の力持ちと言われている栄養素、「マグネシウム」について書かせていただきます。
マグネシウムとは
マグネシウムとは、体を健康に保つために必要な栄養素です。マグネシウムは、筋機能や神経機能の調節、血糖値や血圧、さらにはタンパク質、骨、 DNA の生成など、体内の多くのプロセスにとって重要です。成人の体はおよそ25gのマグネシウムを含有し、そのうち50%~60%のマグネシウムは骨に、残りのほとんどは軟部組織に存在します。
マグネシウムの推奨量
マグネシウムの推奨量は、年齢および性別によって異なりますが、成人男性で320~370mg、成人女性で260~290mgとされています。(日本人の食事摂取基準2020年版より)
令和元年国民健康・栄養調査におけるマグネシウムの1日の摂取量の平均は247.1㎎で、推奨量と比較すると、不足気味です。
マグネシウムが不足すると…
マグネシウムが関与する代謝は300以上あり、不足することでさまざまな症状が現れます。
・足がよく攣る
・まぶたがピクピクする
・頭痛、生理痛
・慢性的な疲労感
・便秘
・慢性痛(肩こりなど)
・不安、気分障害、うつ など…
当てはまるものはありましたか?
当てはまる方はマグネシムが不足しているかもしれません。
マグネシウムが不足する原因
・糖質、精製糖過剰な食事
・乳製品過剰
・アルコール、カフェインを摂る量が多い
・加工食品をよく食べる
・ストレスが多い
・消化吸収能力低下
マグネシウム不足を改善するには、マグネシウムが豊富に含まれる食品を摂取することも大切ですが不足させる要因を取り除くことも大切です。
マグネシウムが豊富に含まれる食品
・大豆、大豆製品(豆腐、納豆など)
・海藻類(あおさ、わかめなど)
・種子類(カシューナッツ、アーモンド、くるみなど)
・にがり
私はお味噌汁にあおさを入れたり、ボトルににがりを数滴垂らしたりと、日頃から積極的にマグネシウムを摂取するように心がけています。
皆さんも日々の食事でマグネシウムの摂取を心がけてみて下さい。
(文/出野彩理)
参考
・厚生労働省.日本人の食事摂取基準(2020年版)
・厚生労働省.eJIM
・奥平智之. 血液栄養解析を活用!うつぬけ食事術. KKベストセラーズ, 2019
・横井美里.女性のカラダとダイエット,2020