2022-12-05

何もないところでつまづくのはなぜ?

段差も何もない平坦な道を歩いていたときに、急につまづいて振り返ってみても道には何もない…。
周りに誰もいなければいいですが、少し恥ずかしい気持ちになりますよね。でも、道には何もないのになぜつまづいてしまったんでしょうか?

様々な原因が考えられますが、主に筋力低下、バランスの低下、関節の可動域低下などが考えられます。今回はその原因の一つ、脚の筋力低下について見ていきたいと思います。

脚を支える筋力不足

歩く時に片脚を前に運ぶには、当然反対側の脚でしっかりと支えておく必要があります。支える脚を立脚、前に運ぶ足を遊脚といいます。私たちが歩くには、この立脚で支えているとき(立脚中期)に骨盤の位置が最も高くなり、遊脚を接地した時に骨盤の位置が最も低くなります。このように私たちは歩く際に骨盤の上下動(位置エネルギー)を利用しています。

立脚で支えるときに重要なのがふくははぎの筋肉(足関節底屈筋群)です。地面を蹴って前への推進力を生み出すのはもちろんですが、立脚の際にしっかりと骨盤を高い位置へと導く役割があり、この筋肉の働きが低下すると十分に足と地面との距離を高く保つことができず、つまづく原因となります。

つまづかないために

脚の筋力低下によるつまづきを予防するために、以下のエクササイズをやってみましょう。

○カーフレイズ

まずは10~20回×2~3セットを目安に実施してみて、慣れてきたら重りを持ったりして負荷を増やしていきましょう。

1.片足立ちになります。
※バランスに自信がない方は壁などに手をついて行いましょう。

2.真っ直ぐ踵を上げます。

3.ゆっくりコントロールしながら踵を下ろします。

〈ポイント〉

  • 踵を上げた際に足が外側に広がっていかないように、軽く内ももに力を入れながら拇指球にしっかり体重を乗せるように意識します(内ももにボールを挟んでもOK)。
  • 踵を下ろす際は3秒ほど時間をかけながらゆっくりと下ろすように意識しましょう。
  • 強度が強い場合は両足立ちで行ってみましょう。

まとめ

ふくらはぎの筋肉はつまづき防止にはもちろん、バランスなどにも重要な筋肉です。歩くときに大事ということは歩く歩数が減ったりすると弱くなりやすい筋肉でもあります。
今回ご紹介したエクササイズはあくまで補強として実施しつつ、日頃から歩く機会を増やしてみてもいいかもしれませんね。

(文/辻弦)

web-reservation
関連記事