股関節の違和感にトレーニングはいいの?
歩いていると股関節の前が痛くなってきたり、イスから立ち上がる際に股関節の違和感があったりと股関節のトラブルを抱えておられませんか?
股関節の痛みがあると、運動やトレーニングしてもいいか気になりますよね。
今回は股関節のトラブルになりやすい傾向についてお話します。
股関節とは
股関節は骨盤側の寛骨臼と太ももの骨である大腿骨頭で構成されています。股関節は大きく様々な運動が可能ですが、体重を支える役割があるため支持性が高い関節となります。
臼蓋形成不全
股関節は寛骨臼と大腿骨頭がしっかりハマった状態になっているのですが、生まれつきこのハマりが浅い方がいらっしゃいます。それを臼蓋形成不全といい、女性に多く日本人女性の2~7%が該当し、小さい頃に症状はほとんど出てきません。股関節のハマりが浅くなると、体重の支持機能が低下しやすく、関節の軟骨に加わる荷重が増強し、軟骨の摩耗や損傷が生じてきます。こちらは、レントゲン撮影での診断が必要になるので、股関節の痛みがある方は一度病院で診察を受けることをオススメします。
改善トレーニング
股関節のハマりが浅い場合は、股関節周囲の筋肉で安定させることが必要不可欠です。
股関節のハマりが悪くなると、次第に骨盤を前傾させてハマりを良くしようとして、股関節を内向きへしようします。それを防ぐために、股関節を外向きにさせるおしりのトレーニングを紹介します。
・横向きになり、膝を90°にしてお尻の延長線上に足がくるように置きます。
・踵はつけたまま、膝を開きます。
・骨盤が開かないように、お腹に軽く力を入れましょう。
お尻を使っている感じがあれば、綺麗に出来ています。こちらを10~20回を2セット実施してみましょう。
股関節は体重を支え、また下半身を動かす上で重要な関節になります。骨盤や膝を跨ぐ筋肉も多いため、トレーニングを誤って実施すると他の部位への影響も大きいです。
是非、股関節トレーニングを実施している方にオススメの健康講座「股関節トレーニングの効果を上げる秘訣」を開催しますので、興味のある方は参加してみて下さい。
(文/下川由香里)
<参考資料>
・ 工藤慎太郎. 運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学.医学書院,108-119,2013.