夏でも減塩?
だんだんと暑さが厳しくなってきました。
夏は発汗により塩分(ナトリウム)が失われます。
そのため意識的に塩分をいつもよりも摂取しなければいけないと思っていませんか?
減塩はするべき?
夏でも減塩は必要です。
厚生労働省の令和1年(2019)「国民健康・栄養調査」によると、日本人の食塩摂取量の平均値は10.1gであり、男性10.9g、女性9.3g です。
厚生労働省が推奨している食塩摂取量の目標値は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
さらに、WHO(世界保健機関)が推奨している食塩摂取量は1日あたり5g未満です。
男性 | 女性 | |
日本人の摂取量 | 10.9g | 9.3g |
厚生労働省の目標値 | 7.5g未満 | 6.5g未満 |
WHOの基準値 | 5g未満 | 5g未満 |
日本人の場合は世界の摂取基準と比較すると、約2倍も摂取しているため、大量の発汗があった場合を除き、減塩が必要とされています。
外での長時間の運動や炎天下の中で作業をされている方以外は、毎日の買い物などで汗をかく程度では意識的に塩分を過剰に摂る必要はありませんが、熱中症対策は必須ですのでこまめに水分を補給しなければいけません。
夏の食事ポイント
温度
夏場は暑いので、冷たい料理が食べたくなります。
実は冷たい料理は減塩に適しています。料理の温度が低いほど味を濃く感じやすいです。なので熱いうちに料理を食べてしまうのではなく、冷ましてから食べるほうが同じ味付けでも満足感が得られます。
また、ご自身で作る際には少し冷ましてからや、常温の状態で味付けをすることも効果的です。
味付け
味に物足りなさを感じるときは調味料を増やすのではなく、生姜やにんにくなどの香味野菜を入れると、味に満足感を感じながらも同時に減塩に繋がります。
また、暑い時期にはさっぱりとした料理も合います。酢やレモンなどの酸味を活用し塩味を引き立てることも一つの手です。
暑い日が続きますが、熱中症の対策をしながらも減塩に取り組みましょう。
(文/小山七海)
<参考文献>
・国民健康・栄養調査(令和1年)/厚生労働省
・味と調理/瓦屋千代子