しゃがみ込みが出来ないのはなぜ?
皆さん、最近しゃがみ込むことはありましたか?
現代はイスの生活が馴染み、床に座ることが少なくなってきています。2016年4月から学校での運動器検診が実施され「しゃがみ込みテスト」が加わり、しゃがみ込みが出来なくなっている子供が多いと話題になりました。今回はそのしゃがみ込みについてお話ししていこうと思います。
しゃがみ込み動作とは
しゃがみ込み動作は、上肢・下肢などの四肢や骨・関節がうまく連動して動くことで可能な動作となります。下半身では、足首、膝、股関節が一番深く曲がるところになるため、この3つの関節が協調して動くことが必要となります。
しゃがみ込みが出来ないのは足首の硬さ?
しゃがみ込みが出来ない理由としてまず出てくるのが、足首の問題です。しゃがみ込むには足首が地面にかかとが着いた状態で45°曲がる必要があります。ここまで曲がることで、重心を身体の中心に置きながらお尻を落とすことが可能となります。
足首チェック
壁から拳1つ分離れたところに片膝をたてて置きます。
かかとを床に着けたまま、膝を壁につけにいきます。
壁に膝がついた方は、足首の可動性があります。
壁に膝がつかない方は、足首の可動性に問題があります。
足首の可動性があるのにしゃがみ込めないのは?
上記のチェックで足首の可動性に問題がないのに、しゃがみ込みが出来ない人はなぜでしょうか。それは腰椎・骨盤・股関節の影響があります。
しゃがみ込むには、おしりを膝よりも下へ降ろす必要があります。その時骨盤は後傾し、その上にある腰椎は曲がらなければお尻を落としていくことが出来なくなります。しかし骨盤前傾が強く反り腰の方は、骨盤後傾がうまく出せないため、お尻を下まで下ろすのが困難になります。
骨盤後傾エクササイズ
リバースシットアップ
三角座りになり、両手を胸の前へ出す
・おへそをのぞき込むように背中を丸め、ゆっくりと骨盤を後ろへ傾けるように上体を倒していく
※お腹を感じていればOKです
皆さん、上手く出来たでしょうか。
普段からしゃがみ込む動作が減っていき、以前は出来ていたのに気がつけば出来ないことになっているかもしれません。たまに、ご自身でチェックしてみましょう!!
(文/下川由香里)
<参考資料>
・スポーツ庁,Introduction of eleven component of self-evaluation by Koji Murofushi Commissioner of JSA”.2021.https://sports.go.jp/movie/post-63.html