2023-12-09

寒い日の運動の注意点は?

身体を動かしやすい涼しい時期が過ぎ、どんどん寒さが強くなってきました。
冬にかけて身体はどのように変化するのか、運動時の注意点をみていきましょう。

身体の変化

血圧

夏に比べ、気温が低くなると体温を身体から逃さないように血管が収縮し、血圧が上がります。特に暖かい場所から気温の低い場所へと移ると、血圧は急上昇します。そのため室内から気温の低い屋外へ移動した際に、急激に血圧が上昇し心臓に負担がかかる場合があります。

筋肉

冬場は気温とともに筋温も低下します。筋温が低いと筋肉は固まるので筋肉の柔軟性は低下し、関節の可動域も狭くなってしまいます。このような状態で運動を開始すると、関節痛や筋の肉離れや腱炎などの怪我につながる可能性があります。

脱水

夏は汗をかくことで身体から水分が出ていることに気付きやすいですが、冬場は乾燥により呼吸や皮膚から水分が蒸発して、気付かない間に脱水している場合があります。目に見える発汗が少ないことから、運動時の水分補給を忘れがちです。
身体の水分が失われると血液濃度も高くなり、血がドロドロとした状態になります。そのため脳梗塞や心筋梗塞などの冬場に発症しやすい疾患につながるので、こまめな水分補給が大切です。

注意点は?

屋外での運動する際は時間帯に気を付けましょう。なるべく室内と屋外での温度差に配慮し、気温の上がる昼間が適しています。
フィットネスジムなどの屋内でトレーニングをすることも1つの対策です。
また運動前にはストレッチも欠かせません。筋温が低下し筋肉の柔軟性も乏しい中で、いきなり運動を始めることはパフォーマンスアップどころか怪我につながる可能性が高いので、運動前にはしっかりとウォーミングアップを行うことが大切です。→ウォーミングアップについて
気温も低く汗をかきずらい状況なので、意識的に水分を取り「いつの間にか脱水」を防ぎましょう。

せっかくの運動を安全に行うためにも、上記に気をつけながら寒い冬を健康的に過ごしましょう。

<参考文献>
・健康長寿ネット/公益財団法人長寿科学振興財団


(文/小山七海)

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