冬に起こる不調、実は栄養失調かも?
皆さんは冬になると不調を感じたことはありますか?人の身体は季節により変化します。特に寒い冬場は体温を保とうと働くため、夏に比べ基礎代謝が高いといわれています。そのため消費するエネルギー量が増えるので、普段と同じ食事をしていても栄養が不足している可能性があります。
冬に必要な栄養素
ビタミンB群
エネルギー代謝に関与しています。寒い季節には消費するエネルギーが増えるため、必然的にビタミンB群の消費量も増えます。
(多く含まれるもの:カツオ、マグロ、豚や鶏レバーなど)
ビタミンC
皮膚や細胞のコラーゲン生成に必要なビタミンです。
また抗酸化作用や抗ストレス作用があり、冬の寒さに対するストレス緩和の効果に期待できます。
湿度や温度の低下からくる感染症や風邪への抵抗力を高める役割もあります。
(多く含まれるもの:アセロラ、ゆず、キウイフルーツ、パプリカなど)
マグネシウム
マグネシウムには筋肉を弛緩させる働きがあります。
寒さで硬直した筋をもとに戻すためにも必要不可欠です。
(多く含まれるもの:がんもどき、サバの水煮、アーモンド、カシューナッツなど)
脂質
脂質は体内でエネルギー源となる栄養素です。
エネルギー源として体温保持の役割を担っています。不足すると体温を調節することや活動する力も低下します。
ただし、脂質は他の栄養素に比べエネルギー量が多いため過剰な摂取には注意が必要です。
(多く含まれるもの:油脂類、脂身の多い肉、サンマ、くるみなど)
このような症状に注意!
上記の栄養素が不足するとこのような身体の不調が起こりやすくなります。
・風邪を引きやすい
・口内炎ができやすい
・疲れがとれない
・傷の治りが遅い
栄養素によっては、普段と同じ量を摂取していても寒さの対応に消費していて気づかない間に不足している状態になっている場合があります。
特に減量を目的に食事を摂取していると、元々の摂取量が少ないため栄養失調の状態に陥りやすいです。
健康に冬場を乗り切るためにもぜひ普段の食事の参考にしてみてください。
<参考文献>
・日本人の食事摂取基準(2020年版)/厚生労働省
・基礎代謝の季節変動について/島岡章、町田和彦、熊江隆、菅原和夫、倉掛重精、岡村典慶、末宗淳二郎
(文/小山七海)