適切な水分補給できていますか?
心地良いぽかぽか陽気から、日中は汗ばむような気候になってきました。皆さんは日頃から十分な水分補給を行えていますか?
本格的に暑い日がやってくる前に、今一度水分補給について見直してみましょう。
水
最適な状況下では、ヒトは食べ物がなくても30日間生き延びることができますが、水なしでは4~10日しか生存できません。身体の構成成分のうち、水の占める割合は最も大きく、体重の45~70%にものぼります。
体の中の水分が不足すると、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、さまざまな健康障害のリスク要因となります。これら脱水による健康障害や重大な事故などの予防には、こまめな水分補給が効果的です。 寝る前、起床時、スポーツ中及びその前後、入浴の前後、のどが渇く前に水分補給を心がけることが重要です。
運動中の水分補給
運動中、過度の脱水にならないように発汗量に見合った水分を補う必要があり、同時に飲み過ぎにも注意が必要です。適切な水分の補給量は、体重減少が体重の2%以内に収まることが目安になります。例えば体重60kgの方の場合、運動後の体重が58.8kgを下回らないような水分補給が必要です。また、気候や運動強度等の状況によって摂取する水分量を変更することも必要です。水分摂取が十分に行えているかを尿の色で判断する方法もうありますのでチェックしてみましょう。
どんな飲み物が最適?
補給する飲料の中身としては、0.1~0.2%の食塩と糖質を含んだものが効果的で、 一般のスポーツドリンクが利用できます。ただし、あまり糖質濃度が高くなると胃にたまりやすいため好ましくありません。エネルギーの補給を考慮すれば、4~8%程度の糖質濃度がよいでしょう。 [食塩相当量が0.1~0.2g(100ml中)であれば、0.1~0.2%の食塩水に相当します。]水分の温度は5℃~15℃程度が最適です。
これから暑くなるので、普段からこまめな水分補給を心がけていきましょう。
(文/出野彩里)
参考
・NSCA決定版ストレングス&コンディショニング
・「健康のため水を飲もう」推進運動/厚生労働省
・スポーツ活動中の熱中症予防ガイドライン/日本スポーツ協会
・あんぜんプロジェクト/厚生労働省