ゴルフで腰が痛くなるのはなぜ?
気候も良くなり、ゴルフをするにはうってつけの季節になりました。しかしゴルフをして腰痛になったという話を聞きます。もしかすると、体の動かし方に問題があるかもしれません。ゴルフに必要な体の動きについて考えていこうと思います。
ゴルフに必要な動きとは
ゴルフのスイングは、身体を捻る必要があります。そこでよく言われるのが「腰を回して」です。腰を捻っているように思いますが、実は腰は捻る可動域を持たず、腰部だけだと5度しかありません。誤解されていることが多いのですが、腰回りよりも股関節の可動域や動きがゴルフスイングに大きく影響します。 股関節も大切ですが、もちろん上半身の胸郭の動きも大事になってきます。
関節の特性
各関節にはそれぞれ役割があり、役割を果たせなくなると隣の関節が動きを補うことで、その部位のストレスが大きくなります。
可動性(モビリティ)
動きが大きく体の動きを作る関節で、肩関節、胸椎、股関節や足関節があります。
安定性(スタビリティ)
動きが少なく体の安定性を高める関節で、肩甲骨、腰部・骨盤帯、膝関節があります。
腰は安定性を高める関節になるので、捻るという大きな動きには不向きな関節となります。その腰を挟んでいる胸椎と股関節は可動性の大きい関節なので、この部分で捻る動きを出さなければいけないのです。
体を支える股関節
ゴルフのスイングで重要になるのが、股関節の動きです。ゴルフのスイングは、両足を地面につけた状態で体を捻るので、足の延長線上にある股関節が軸になり、骨盤を回転する必要があります。股関節の可動域が狭いとスイングの幅が狭まってしまいます。また、股関節の可動域が出ないことを補うため無理に体を捻ろうとして腰に負担がかかってしまい、腰痛になることもあります。
また先述した通り、腰は安定させることがメインの役割となるため、股関節と胸椎の可動性が高まることで、腰は安定させる役割に専念することが出来るのです。
改善エクササイズ
股関節の可動性を上げるストレッチ
1.仰向けで両膝を立てます。
2.片足の足首を反対側の膝の上にひっかけます。
3.両手で足をのせた太ももをつかまえ、胸の方へ引き寄せます。
腰を安定させるエクササイズ
「練習をしているけど、スコアが伸びない」「書籍や動画を参考にしているが上手くいかない」とお悩みの方は、一度ご自身の体の使い方を見直してみてください。
今回は下半身中心でしたが、次回は上半身についてお話しします。
(文/下川由香里)